エステティシャンの仕事・職場について【インタビュー第6回目】

このサイトを見ている方の大多数は消費者としてエステに行くという方だと思うのですが、もしかするとこれからエステの現場で働きたいと思っている方やエステティシャンという仕事に興味を持っている方もいるかもしれません。

今までは元エステティシャンのY子さんに、お客側として来店する際に役立つようなエステで働いている人しか知らない内部情報的なお話をメインテーマにインタビューしてきましたが、今回は「エステで働いている側の人って実際どうなの?」ということについて、Y子さんにお話していただきたいと思います。

そんなわけで第6回目のインタビューのテーマは、「職場として働くエステの現場やエステティシャンの内情」をテーマにお話を伺いたいと思いますので、Y子さんどうぞよろしくお願いします。


はい。こちらこそよろしくお願いいたします。

みなさん先入観を持たれているというか、女性の美を扱っていますのでエステ業界って華やかなイメージを持たれている方も多いと思います。

ですがエステティシャンとして実際に現場で働いてみると、それまでに想像していたものとはかけ離れていることにすぐ気づくんですよね。

働く職場によって大きく異なりますので一概には言えないかもしれませんが、あえて誤解を恐れずに表現すると「重労働かつ精神的にもキツイ仕事です(笑)」。


ああ、そうなんですか。私なんかもなんとなくのイメージで、華やかな世界を想像していましたね。

ですがエステも人を持て成すサービス業ですから、やっぱりいろんな気苦労があるんでしょうかね?


はい。それは凄いありますよ。

基本的にはずっと立ちっぱなしの仕事ですし、拘束時間も普通の会社のOLをされている方と比べるとやはり長いですね。

また休みがどうしても不定期になりますので予定を立てずらいことや、またお客様の予約の関係上、残業になってしまうことが非常に多いこともエステ業界の特徴の1つでしょうね。


結構、大変な事だらけなんですね・・・。

何の責任もなく自由気ままに仕事している私とは、本当に大きな違いですね。。。


そうですね、あとはやっぱり見えないところでも意外と大変だったりますね。

例えば、お客様ごとに部屋のセッティングをすることだったり、その日に行う施術に合わせた道具を用意したり、また大きな機器を運んだりするなどのようなことは、細かいですがけっこう大変な作業だったりしますので。

こういうのはお客様の目には決して見えないことですし、もちろんお客様が気にする必要などないと思いますけど。


来店してきた一人の女性を美しくするために、誰も気づかないところもいろいろ努力されているわけなんですね。

ではそんなエステティシャンの仕事の中でも、一番大変な作業って具体的に何になりますかね?


やっぱりボディケアをお客様に行う作業が一番大変だと思っていて、これは肉体的にもかなりきついですよ。。。

みなさんもご家族や友達の方に肩もみやマッサージなどをしてあげた経験などあるかと思うのですが、あれって5分するだけでも意外と手が疲れたりだるくなったりしますよね?


あー、そうですね。

私も実家に帰るたびに母に頼まれて肩を揉んであげたりしてますけど、途中でしんどくなってきて10分もやってられませんね。


はい、そうなんです。

エステティシャンはお客様にマッサージを1時間以上行ったりすることなんてザラですし、限られた箇所だけではなくコース内容によっては、全身を入念にマッサージしなければいけません。

また当然ですが、マッサージに対するお客様のリアクションやお肌の状態・コンディションに合わせて、力の入れ方や手法を変えたりしますので、施術中は一時も気を抜くことなくずっと集中して作業をすることになるんです。

このような作業というのは、やはり想像以上に重労働なのですよ。


1時間以上というのもキツそうですけど、そんな施術を1日に何人も行うわけですもんね。

そうなると実際のエステティシャンの仕事って、男性顔負けの肉体労働と言っても過言ではないですよね!!


はい。実際にしていること自体は、本当に肉体労働そのものですからね(笑)

特に体の使い方や力の入れ具合をまだ分かっていない新人の頃なんかは、非常に身体を痛めやすいですし、エステティシャンになったはいいけど腱鞘炎や腰痛になってしまって、途中で挫折してしまう人が多いという実情です。


エステとは似つかわしくないイメージなので想像できませんでしたが、腱鞘炎や腰痛ですか・・・。

自分は痛みや疲労に耐えながら、お客様に満足してもらえるサービスを提供する。今までの話を聞いただけでも、憧れや興味だけでできるような簡単な仕事ではなさそうですね。

他にもエステティシャン特有の悩みや厳しい部分は、あったりするのでしょうか?


そうですね大きい部分のところで言うと、やはり精神的な辛さや気苦労というのは他の職業よりも高いと思いますね。

たまに男性のエステティシャンもいますが、ほとんどのサロンが女性だけですので、やはり女性だけの職場というのは本当に遠慮がありませんから、主に人間関係についてはいろいろと気を使わないといけません。


その辺のことについては、Y子さんも以前のインタビューで喋っていただきましたよね。

男子禁制で女性だけの閉鎖された空間、エステはまさに平成の大奥といったところですかね(笑)


まぁ、そこまで大げさでもありませんけど(笑)

例えば、これはエステティシャンに限らずどこの職場でもあることかもしれませんが、職場内で「~派」のようなものが自然と作られていき、同じ職場でもグループごとに分かれてしまうことが多いのです。

全スタッフがアットホームな雰囲気だった、私の前職場ではそういったことはありませんでしたが、酷いサロンになると派閥以外の人とは話をすることもなく、敵対派閥に対しては日常的に嫌がらせをしたり、その中でも特に気に入らない人間にはあからさまないじめをすることも結構あるようですね。


うわ・・・、それはいやですね。

ちょっと想像するのも怖いですけど、そのエステ内でのいやがらせやいじめというのは具体的にどのような内容のモノなのでしょうか?


そうですね、ではオブラートに包まずに具体的にいくつか挙げてみますね。

例えば、無理な残業を強いられる、休みを減らされる、仕事上必要な質問に対しても完全に無視を通す、オーナー・店長・主任など常に現場にはいないけど権限のある人に対して「使えないヤツ」や「問題児」など勝手な評価を報告、してもいないミスを自分のせいにさせられるなどなどですね。

あとはあまり良い表現ではないのですが、理不尽なクレームを付けてくるようなエステティシャンにとっては嫌なお客様を、わざと担当に回したりとか。

これは私自身が経験しているわけではなくて、同僚の過去の体験や噂などを総合してということなんですが、普通の人なら聞いただけでも引いてしまうというか、やっぱり陰湿ですよね。


社内いじめやパワハラ・モラハラなんていろんな会社であると思いますど、女性だけの世界になるとさらに陰湿さがエスカレートする感じですね。

人一倍精神的に弱い私なんか、エステティシャンの仕事は一週間も持たないと断言できますね。


そこは私の前の職場のようにアットホームなところもありますし、それはその店舗にいる人によって変わってくるとは思うのですけどね。

あとエステティシャンといのはお客様の人気にも非常に敏感ですので、新人で人気のある人には当然やっかむ人なんかも出てくるでしょう。

技術や人当たりはというものは数値化することができないので、より「私よりもなんであの子が・・・」となりやすいのかもしれませんね。


ではそういう職場で上手に生き抜くためには、技術が高いとか、真面目に仕事をするなどとは違った、他の部分での要素も相当重要なポイントになってきそうですよね。

同僚や上司から、反感を買わないようにするための術というかなんというか。


そうですね、まさにその通りなんですよ。

そういう意味では優れたエステティシャンの資質として持っておかないといけないのが、お客様に提供するサービスや満足させられるレベルの技術、トークのうまさなどはこれは誰もが認めることですよね。

そしてそれらとは別に、内部の職場の人間に対して取り入るのが上手かったり、空気を読むことに敏感で軋轢を生むような地雷を踏まない、いわゆるコミュ力の高さというのは有能なエステティシャンになるために必要な能力でしょうね。


どの仕事でもコミュニケーション能力は大事ですが、今までのお話を聞いている限り女性だけで密度の濃いエステサロンという世界では、より一層の対人能力が必要だということが際立ちますね。

でしたら、おっとりとマイペースで気の弱い女性はエステティシャンに向いてないんじゃないですか?


私が思うには、内向的な方はあんまり向いていないかもしれませんね。

エステサロンで働こうと思うような人って、美意識が高く気が強い性格の人が多いという特徴があるので、そんな中に気の弱い人が入ってしまうと、やっぱりいろんな意味でストレスを感じたり辛い思いをしてしまうかもしれませんね。

ただし、これも全部が全部というわけではありませんが。


あとこれは以前のインタービューでも同じことをお話ししましたけど、ノルマや営業目標があってその数字がシビアなサロンでは、働く側にとっては辛い状況になりがちですね。

ノルマが達成できないエステティシャンは使えない人間扱いされてしまったり、ヘタをすると自腹購入や罰金などを強いてくるようなサロンも中には存在すると聞いたことはあります。


それはもうグレーではなく、完全なブラックでしょう・・・。

給料を得るために働いているのに、罰金や自腹購入って痛すぎというか、もう何のために働いているのか分かりませんね。


私もあくまでも耳にしたことですけどね、まぁそのような体質のサロンだと分かった時点で、すぐに退職することが身の為でしょうね。

「社畜」なんていう言葉がありますけど、大げさでもなんでもなくそれそのものですよね。


また施術技術を向上させるために常に努力をしないと後輩にドンドン追い越されていきますし、話術や与える印象なども大きなファクターになりますので、営業や接客、自社製品についての幅広い分野を勉強しなくていけません。

そのためには自分で勉強や研究をしたり、時間外でのミーティング・勉強会なども頻繁に行われます。

いい加減な気持ちでは続けることができないぐらい、本当にプロ意識を持っていないとできない職業です。


もうお腹いっぱいです。。。

話を聞いているだけの私なんかは、「エステティシャンになっていい事なんかあるの?」と思ってしまったのですが、以前のY子さんも含めて肉体的にも精神的にも辛い職業であるエステティシャンを、なぜ選びそして続けるのでしょうか?


やっぱりそれは、この仕事でしか味わえない喜びや魅力があるからですよ!

これは働いているほとんどのエステティシャンがそうだと思うのですが、お客様の喜ぶ顔や期待に応えたいという気持ちあるからこそ、それを使命としてやっていきたいと思うわけなんです。


あぁなるほど、やっぱりそういう魅力があるわけなんですね。

決して仕事としてお金を得るだけではない、エステティシャンならではの喜びということですか。


はい、そうなんですよ!!

私もエステ業界に足を踏み入れて初めて担当したお客様に、「あなたが担当で本当に良かった」という言葉をいただいた時は、涙をこらえるのが必死なぐらい感動したことを覚えていますし、これからもそのことはずっと忘れることはないでしょうね。

お金をいただいたうえで自分の技術や知識によって美しくすることができ、さらにそれで感謝してもらえるなんてこんな素敵な職業はなかなかありませんよ!


最後はなんか、とってもいいお話を聞かせてもらいましたね、私自身もすごく腑に落ちました。

エステティシャンは重労働かつ勤務時間も長い、また職場の人間関係などにも気を遣う必要があるので性格的に向いていない人もいますけど、それでもやはり女性による女性のための仕事として、やりがいのある職業でもあるようですね。

キレイごとではなくしっかりと現実を語っていただけているので、これからエステティシャンを目指す方や漠然とエステで働きたいなとお考えの方などには、今回のインタビューは非常に参考になったかと思います。

それでは、今回も貴重なお話をしていただき本当にありがとうございました!


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